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HOMEメディア掲載2022.01.31 エコノミスト「患者ニーズの徹底追及でオンライン診療に革命を起こす」エコノミスト本誌に掲載されました。

2022.01.31 エコノミスト「患者ニーズの徹底追及でオンライン診療に革命を起こす」エコノミスト本誌に掲載されました。

2022/01/31メディア掲載
エコノミスト

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  「医療業界に革命を起こすかもしれない」といったら、少し大げさになるだろうか。

それほどインパクトのある診療システムがこの1月に始動した。現役医師がCEOを務めるオンラインドクター.comが提供する、革新的オンライン診療システムイシャチョクだ。


 その医師は「日本で一番忙しい小児科医」と称されている鈴木幹啓CEO。

「オンライン診療は患者さんに多くの利便性がある一方で、医療報酬点数が低いことなどから導入に消極的な医師が多くいます。その現状を変えたいと考えました」。

鈴木CEOは、自らのクリニックを開院以来、土日も年末年始も休みなく診療を行い、患者ファーストを徹底して追求し、医療収益につなげてきた。そんな鈴木CEOにとって、 コロナ禍で高まったオンライン診療受診へ の要望は、ぜひともかなえたい患者ニーズであり 「昨年の7月に、まず患者さんにとって非常に不便な状況にあったオンライン診療受診をサポートするため、従来にないポータルサイトを立ち上げました」 と紹介する。

現在オンライン診療を提供するベンダーは10社以上あり、医療機関によって導入システムが異なっている。このため、患者は一 つのアプリではそのシステムを導入している医療機関以外は検索できない。オンライン診療を導入している医療機関を全部検索しようとしたら、すべてのアプリをダウンロードしなければならないのだ。

「日本には、 オンライン診療を受診できる医療機関は、緊急時に対応できるなどの理由から概ね自宅の30分圏内というガイドラインがあります。そこで、該当する医療機関の情報を患者さんに提供することで、それぞれの医療機関が導入しているアプリのダウンロードや予約ができるようにしたのです」。
それが、オンライン診療受診のポータルサイト「イシャチョク検索」で、昨年7月に公開され大きな注目を集めた。

しかし、鈴木CEOはそれで満足していなかった。医療機関にもっとプラスになるような設計にすることで、医師側の意識を変えて、さらに患者のニーズに応えるものにしたいと考えたのだ。

その思いを具現化するため、患者が医療機関を探して受診する従来の 「イシャチョク検索」は残しながら、新たなソリューションとしてこの1月にリリースしたのが、画期的なオンライン診療システム「イシャチョク」だ。
「いちばんのポイントは、オンライン診療は診療報酬点数が低いからと敬遠していた医師に対し、現在行っている対面診療はそのままに、オンライン診療で新規の患者さんをマ ッチングさせたことです。
つまり、 医療機関にとっ てプラスしかない設計にしたのです」 。

具体的にはこうだ。まず患者は30分圏内の医療機関が自動で抽出できるよう位置情報を登録する。また、初診でもオンライン診療を受けることができるよう、ガイドラインに沿って自身の診療情報や健康情報を登録する。こうした上で、「イシャチョク」 で受診を希望すると、30分圏内に放射状に位置する医療機関の中で、対応可能な医師がアクセスしてオンライン診療してくれるのである。このため、鈴木CEOは新たなソリューションを、 ラディアル(放射状)型オンライン診療と呼んでいる。

「登録した医師側は、自院で患者さんの対面診療を行い、空き時間ができた時にクラウドで受診を希望している患者さんにアクセスし、オンライン診療ができる仕組みになっています。コロナ禍で受診控えなどがあるなか、医師は対面診療の予約がない時間も収益化でき、患者さんも受診を希望した時に、クラウドで待っていれば予約要らずに医師がアクセスしてくれるわけです。

まさに、現場の医師でなければ思い つかないシステムといえるだろう。

 活用できるのは通常の受診だけではない。たとえば、新型コロナ感染症においては、 自宅療養者は保健所や行政を仲介者としてオンライン診療をしてくれる医療機関を受診するが、「イシャチョク」 にはどの医療機関も登録することが可能なので、それらの仲介なしにオンライン診療を受けられるソリューションになり得る。「そうした点では、コロナ禍の濃厚接触者や自宅療養者へ の医療提供にも変革を起こせると思っています」。

 日本は、 オンライン診療についてアメリカやイギリス、中国などに比べ 一般への普及が進んでいない。「コロナ禍の2020年、アメリカでは10億回ものオンライン診療が行われたといわれていますが、 日本では比較にならないほど行われていません。いわば、 日本はこの分野における後進国であり、私は少しでも早くオンライン診療の先進国に引き上げなければならないと考えて現状を変える可能性を持っており、それこそが、患者さんのニーズを追求することにつながると思っています」。

2020年10月の設立以来、 患者がタイムリーにオンライン診療を受けられるよう、 画期的なソリューションを開発し進化させてきたオンラインドクター.com。 鈴木CEOは 「将来的には、 オンラインでつなげられる業種をすべてプラットフォーム上でつなぎ、 社会に変革を起こしていきたい」 と語る。今後も同社から目が離せない。